ジャズ・フュージョンはどんなジャンル?
ジャズ・フュージョンとは、1960年代後半〜1970年代頃に登場した音楽ジャンルです。ジャズとその他のジャンルが融合(fusion)して誕生しました。
まずはどんなサウンドか、聴いてみましょう。
フュージョンと一口に言っても、ロック、R&B、クラシック、ラテン音楽...など、曲によって様々なジャンルと融合しています。ですが、フュージョンとしてくくられる楽曲は、電子楽器を使用していることが共通点です。
誕生の背景〜複雑なジャズを大衆化
ジャズの歴史は長く、時代によって様々なジャズが生まれています。ビバップ・ジャズは1940年頃に誕生したジャズのジャンルです。
このジャンルはミュージシャンの演奏技術や芸術性を重視するようなジャンルで、テンポが早く、テクニカルで複雑なコード進行、アドリブが多いといった特徴を持っています。そのため、ビバップ・ジャズは難解で一般ウケしずらいといった側面がありました。
ビバップが成熟した頃、ジャズが他のジャンルと融合する動きが見られるようになりました。これがジャズ・フュージョンと呼ばれるジャンルになります。
ジャズならではの特徴と他ジャンルが融合することで、ジャズの可能性が広がっただけではなく、ポップスの要素も取り入れられたことにより、幅広い層に聴かれ、商業的な成功に繋がったのが特筆すべき点です。
ジャズ・フュージョンの特徴
電子楽器を使用
ジャズではアコースティック楽器が使用されていましたが、ジャズ・フュージョンでは、エレキギターやエレキベース、エレクトリック・ピアノ、シンセサイザーなど、様々な電子楽器が取り入れられています。
ジャズならではの要素
プレイヤーがソロで即興演奏をするといったジャズならではの特徴も引き継いでいます。
ジャズ × 他ジャンルの融合
ジャズの要素を引き継ぎつつ、他ジャンルを取り入れ、新たなサウンドが生まれたのが、このジャズ・フュージョンです。
たとえば、ロック、R&B、ファンクなど、楽曲によって様々な要素を感じられます。
ジャズ・フュージョンを牽引した人物
Miles Davis(マイルス・デイビス)
Miles Davis はトランペッターであり、キャリアを通じてジャズの可能性を広げた人物です。
ジャズ・フュージョンはもちろん、モダン・ジャズ、クール・ジャズ、ハード・バップなど、戦後のジャズ・シーンの最前線を走り続け、様々なミュージシャンに影響を与えました。
1968年にリリースしたアルバム『Miles in the Sky(マイルス・イン・ザ・スカイ)』では、電気楽器を取り入れるようになり“電化マイルス”とも呼ばれ、これがフュージョンへと繋がった初期の作品として知られています。
Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)
Herbie Hancock は、ジャズ・ピアニスト、作曲家です。
Miles Davis 率いるジャズ・バンド“The Miles Davis Quintet”のメンバーとしても活躍した時期があり、Miles Davis と並びジャズの一時代を築いた人物です。
1973年に彼が出したアルバム『Head Hunters(ヘッド・ハンターズ)』では、ファンクやR&B を取り入れ、商業的にも成功を収めたジャズ・フュージョンを代表する名盤として知られています。
Chick Corea(チック・コリア)
Chick Corea はジャズ・ピアニスト、作曲家です。
彼もまた、Herbie Hancock と入れ違いで The Miles Davis Quintet のメンバーとして活躍していました。ジャズ・ピアニスト、そして作曲家として上記2人と共に名を馳せ、ジャズ界に影響を与えました。
彼が1972年にリリースしたアルバム『return to forever(リターン・トュ・フォーエバー)』は、彼の最高傑作とも称されています。このアルバム名がそのままバンド名となり、ジャズにエレクトリック・ピアノ、ラテンなどの要素を取り入れたフュージョンの草分けとなりました。
日本のフュージョンが世界で注目されている!?
サブスクや Youtube での音楽鑑賞の主流となり、世代やジャンルの垣根が薄れつつある現代。どの音楽が世界的に注目を集めるのか、ますます予測が難しい時代になっています。
2010年代後半ごろから、日本のシティ・ポップが海外の音楽ファンの間で注目を集めたのは記憶に新しいですが、日本のフュージョン“J-FUSION”も、じわじわとその注目が集まっているんです。
高中正義やカシオペアなどといった、日本のフュージョンを代表するアーティスト関連の Youtube動画は再生回数を伸ばし、コメント欄には海外のコメントが並び、世界中からリスナーを集めていることがわかります。
J-FUSIOON の中でも特に人気が高い高中正義は、2025年3月に、アメリカ・ロサンゼルス で2デイズ公演を成功させ、話題となりました。なんと50年ぶりの海外ツアーだったそう。さらに今年の3月からイギリス、アメリカ、オーストラリアの全8箇所にも及ぶ海外ツアーは、全会場完売となっています。
まとめ
以上、今回はジャズ・フュージョンについて紹介しました。
最近はチャートにランクインすることはなかなかないため、自ら聴きにいかないと耳にする機会も少ないかもしれません。ですが、前述した“J-FUSION”のように、世代を超えて、国境を超えて、楽しめる音楽でもあります。
この機会に、様々なジャズ・フュージョンのアーティストを聴いてみてはいかがでしょうか?

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。








