
転調とは?
転調とは、曲の途中でキー(調)が変わることです。
転調をすることで、ダイナミックさを演出できたり、セクションによって雰囲気を変えられたりなど、曲に彩りを加えてくれる手法となっています。
転調の種類
転調には、大きく分けて一時転調と本格転調が存在します。
一時転調
名前の通り、一時的に転調することです。
短い間だけ他のキーに転調し、また元のキーに戻ってきます。
楽譜にすると臨時記号を用いるイメージです。
本格転調
長い期間で転調することです。
たとえば、歌のラストのサビだけ半音上のキーに転調する場合は、本格転調となります。
楽譜にすると、調号から書き換えるイメージです。
どのキーに転調すればいい?
キーはメジャーキーとマイナーキーの両方を合わせると、24種類あります。
“転調を楽曲に取り入れてみたいけど、どのキーに転調すれば良いの?”という方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、どのキーに転調しても問題はありません。どのように転調するかによっても聴こえ方は左右されますが、自然に聴こえやすいキーと、大きく雰囲気を変えやすいキーが存在します。
次の章では、転調をする上で知っておきたい考え方を紹介します。
近親調への転調
近親調とは、元となるキーと調号が大きく変わらない、比較的近しいキーのことです。
たとえば、Cメジャーキーと Gメジャーキーは、構成音が1音しか変わりません。そのため、近親調への転調は比較的穏やかに転調をすることが可能です。
同主調
同主調は、同じ主音を持つ、メジャーキーとマイナーキーの関係のことをいいます。
たとえば、Cメジャーキーと Cマイナーキーのような関係です。
平行調
メジャーキーとマイナーキーには、構成音が全く同じ調があります。
この関係性を平行調といいます。
たとえば、Cメジャーキーと Aマイナーキーのような関係です。
属調
基準となるキーのドミナント(属音)となる音を主音にしたキーのことです。
たとえば、Cメジャーキーの場合、ドミナントは G です。
そのため、Cメジャーキーにとっての属調は Gメジャーキーとなります。
下属調
基準となるキーのサブドミナント(下属音)となる音を主音にしたキーのことです。
たとえば、Fメジャーキーの場合、サブドミナントは F です。
そのため、Cメジャーキーにとっての下属調は Fメジャーキーとなります。
※上記に加えて、属調の平行調と下属調の平行調も近親調に含まれる場合があります。
遠隔調への転調
遠隔調とは、近親調以外の音のことです。
構成音が似ていないため、転調した際に雰囲気を大きく変更することができます。
転調している楽曲を聴いてみよう
King Gnu 「白日」
D♭メジャーキーを基本に展開されますが、ラストのサビで半音上の Dメジャーキーに転調しています。
Whitney Houston 「I Will Always Love You」
A♭メジャーキーを基本に展開されますが、ラストのサビで全音上の B♭メジャーキーに転調しています。
Mrs. GREEN APPLE「Theater」
イントロは Gメジャーキー、Aメロの1回し目は B♭メジャー、2回し目にはまた Gメジャーサビは B♭メジャー...というように、Gメジャーキーと B♭メジャーキーを行ったり来たりしている楽曲です。
The Beatles 「Penny Lane」
Aメロは Bメジャーとその同主調である Bマイナーを行ったり来たりしています。また、サビは Aメジャーキーとなっています。
まとめ
今回は転調の基礎知識を紹介しました。
転調には大きく分けて一時的な転調である一時転調と、長い区間転調を行う本格転調があることが分かりました。
半音上や全音上の転調は王道の方法であり、尚且つドラマチックで分かりやすい転調です。一方で、The Beatles の「Penny Lane」のように、同主調へとシームレスに転調している場合もあります。
どこのキーからどこへ転調しているのだろう?という視点を持って楽曲を聞いてみるのも、面白いのではないでしょうか。“実は意外なところで転調していた!”なんて発見があるかもしれません。
また、具体的な転調を行うテクニックは、また別記事で紹介したいと思います。お楽しみに!

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。







