コード進行に活用したい!五度圏の見方〜

みなさんは五度圏と呼ばれる表を見たことはありますか?この表は、キーの調号やダイアトニックコード、ツーファイブ、各キーの主要三和音...など、音楽理論のあれやこれが一目で見て分かる便利な図なのです。 この記事では、五度圏の使い方を5つ紹介します。 コード進行がなかなか覚えられない!と悩んでいる方は、この表の見方を覚えるだけで、目的のコードに辿り着きやすくなりますよ。 是非活用方法を覚えて、作曲の手助けツールとして利用してみましょう!

Nami
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五度圏とは?

五度圏とは、それぞれの調を5度上ずつ時計回りに円形で並べた図のことです。上記の表では、外側はメジャー・キー、内側がマイナー・キーとなっています。例えば、メジャーキーの場合、C の5度上は G、G の5度上は D…というな並びです。ちなみに、半時計回りに見ると、4度上の調を見つけられる仕組みになっています。

五度圏のプチ情報〜

バロック時代に Nikolay Diletsky(ニコライ・ディレツキー)という作曲家が書いた著書“Grammatika(グラマティカ)”に登場した図が、現在の五度圏の元になっていると言われています。この著書は作曲の手引きを説いたもので、この五度圏には作曲に活かせる規則性が含まれているのです。
次の章で詳しくみていきましょう。

五度圏の活用方法

①調号を見つける

五度圏では、各キーの調号を見つけるのに役立ちます。

五度圏では真ん中から右が#系、左が♭系の調が配置されています。
右側はトップから“C・G・D・A・E・B・F#”、左側はトップから“C・F・B♭・E♭・A♭・D♭・G♭”です。

まずは#系から見ていきましょう。トップの C は調号0で、右に行くにつれ # が1つずつ追加されていきます。

#系は“F・C・G・D・A・E・B”の順番に調号がつくため、G には Fに#、D には F・C に#がついていきます。

次は♭系です。

トップの C は調号0で、左に行くにつれ ♭ が1つずつ追加されていきます。

♭系は“B・E・A・D・G・C・F”の順番に調号がつくため、F には Bに♭、B♭ には B・E に♭がついていきます。

この方法で覚えると、どのキーにどの調号がつくかを視覚的に導き出すことができるのです。

②コード進行に役立つ〜ダイアトニック・コードを見つける

調としてみていたアルファベットをコードと見なし、特定の場所をトニックと考えた場合、扇状に囲った以下の部分がそのキーで使用できるダイアトニック・コードでとなります。

ただし、この方法では VIIm7(-5)のみ見つけることができません。

そのため、さらに右に広げたお隣のマイナー・コードをm7(-5)にすると思っておくと良いかと思います。

③コード進行に役立つ〜ドミナント・モーション

五度圏は、ドミナント・モーションを見つけるのに最適です。
ドミナント・モーションとは、コード進行においてダイアトニック・コードの V → I の動きのことをいいます。

ドミナント・モーションを活用したコード進行は、以下のようなものがあげられます。

  • ドミナント・モーション
  • ツー・ファイブ・ワン
  • セカンダリー・ドミナント

ドミナント・モーションは、言い換えれば、ルートの動きが4度上に進行している進行とも言えます。そのため、五度圏表を半時計回りに進行することで、ドミナント・モーションが簡単に探せるのです。

ちなみにツー・ファイブ・ワンは、IIm7→ V7 → IM7 ですが、IIm7 から V7 もルートの動きも4度上に進行しています。つまり、ひたすら半時計周りを回せば、ツーファイブ・ワンが簡単に見つけられます。

④コード進行に役立つ〜裏コード

コード進行において、ノン・ダイアトニックコードを取り入れる際にも活用できます。
裏コードとは、ドミナントの代理として使用できる♭II7 のことです。
この図では、対極にいるコードが、そのコードの裏コードにあたります。例えば、G の裏コードは D♭です。

③転調に役立つ

転調には、大きく分けて近親調への転調と、遠隔調への転調があります。
転調の基礎知識については、こちらの記事をご覧ください。

転調のための基礎知識 | ONLIVE Studio blog
多くの楽曲は、1つのキーを軸に展開されていきます。これにより、楽曲に統一感が出て、聴き心地の良い音楽となります。しかし、時に他のキーを取り入れることで、楽曲に良いアクセントになることもあるのです。この記事では、転調のための基礎知識を紹介したいと思います。

五度圏表を見れば、近親調、遠隔調それぞれを簡単に見つけ出すことができます。Cメジャーキーの近親調を見てみましょう。赤枠で囲ってある部分が Cメジャーキーの近親調になります。

このように、扇形で囲えば近親調が簡単に見つかるのです。その他のキーは遠近調と呼ばれ、コードの流れにもよりますが、Cの位置から遠ければ遠いほど大きく雰囲気を変えやすいです。

番外編〜五度圏を進んでいく進行

The Beatles「You Never Give Me Your Money」では、Am7 → Dm7 → G → C → FM7 → Bm7(-5) → E → Am というコード進行になっています。(※)

ルートは A から始まり、半時計回りに進んでいき、F までいったら B へ戻って、そこからまた半時計回りに進む...というコード進行になっているのです。

先ほど、左回りに進んでいけば、簡単にツー・ファイブ・ワンが見つけられると紹介しました。
つまり、この曲ではツー・ファイブ・ワンをひたすら回しているというコード進行になっているのです。

(※)筆者による耳コピをもとに記載しています。実際の楽曲と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。


まとめ

どの調も同じ規則性で、目的のものが見つられる五度圏。
調性音楽が持つ規則性が詰め込まれていることがわかりましたね。

理論を勉強し始めた方こそ活用することで、キーの把握や転調、コード進行の理解がよりスムーズになるのではないでしょうか。
ぜひ保存して活用してみてください。

Nami
Written by
Nami

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。

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