[初心者チュートリアル]メロディの基本構造

メロディは曲の中で重要な役割を果たし、リスナーにとって印象的な音楽的体験を提供します。しかし、いざ自分でメロディを作ってみても単調になってしまったり、いつも同じ印象になってしまうとお悩みの方も多いのではないでしょうか。 この記事ではメロディの基本構造について解説します。メロディの構造を理解することは、メロディ作りに行き詰まった時の助けになります。

Nami
2023-10-132min read

メロディとは

メロディとは、音楽において様々な音の高さやリズム、音の長さなどを組み合わせたパターンのことを指します。メロディは歌や楽器の演奏において重要な要素の一つであり、聴衆に楽曲の印象を与える大切な役割を担っています。
メロディを構成する大きな要素は、音程とリズムです。

音程

音程とは、音の高さの差異を表すもので、インターバルとも呼ばれます。パターンとしては同じ音、スケール上において隣りあった音、一つ飛ばした音、それ以上離れた音です。また、例外的にスケール上に存在しない音もアレンジによって入れることがあります。

リズム

メロディにおけるリズムは重要な要素です。音符の長さ、タイミング、アクセントなどがメロディのリズムを表現します。
リズムを考慮することで、単調な音符の羅列ではなく、楽曲全体にリズミカルな響きが生まれ、聴き手にとって飽きないメロディになります。

メロディの考え方

メロディを作成する時は、基本的に以下の考え方に沿って作成されます。

スケール

スケールとは、規則性のある順序で並べられた音の集まりのことです。
具体例としてメジャースケールを挙げると、全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音という規則的な並びで構成されています。
一般的に、スケールには8つの音が含まれており、最初の音と最後の音はオクターブです。
使用頻度の高いスケールとして、メジャースケール、マイナースケール、ペンタトニックスケールなどがあります。

キー

キーは、曲の中心となる音を決定することによって、使用される音階を決定するフレームとなるものです。
例えば、Cメジャーキーであれば、C を根音(ルート)としてメジャースケールが構成されるので、構成音は CDFGAB(ドレミファソラシ)の音で構成されます。

拍子

拍子とは、一定の時間間隔で区切られた強弱のパターンです。2拍子、4拍子、3拍子などがあります。

メロディの構造

モチーフとフレーズ

メロディは細分化して考えることができます。
最小単位はモチーフと呼ばれます。一つのモチーフを作成したら、そのモチーフを発展させてメロディを展開していくことが可能です。
モチーフを組み合わせて、ある程度まとまりをもったメロディのグループをフレーズといいます。

この考え方は、楽典でよく用いられるものですが、現代の曲にも当てはめることができます。
モチーフやフレーズごとにメロディを細分化すると、様々なパターンが見えてくるため、このパターンに自分のメロディを当てはめて制作するのも一つの方法です。

その他

メロディの輪郭

メロディの輪郭は、メロディを線で繋いだ時に見える、時間軸上のピッチの動きで表されます。ビジュアル的にメロディを特徴付けて比較することで、メロディーの展開を考える時に役立ちます。

メロディ輪郭の例

メロディ例

メロディの構造や要素についてみてきた所で、曲で具体的に見てみましょう。

以下はアメリカの民謡「大きな古時計で」の楽譜です。

この曲のキーは G メジャースケールで構成されており、拍子は4分の4拍子です。
上記の楽譜の中には4つのモチーフ、2つのフレーズがあります。前半では上行のメロディが続きますが、間はフラットからの下降、そして最後にはまた上行へと進みます。また、リズムも一辺倒ではなく、様々なパターンがあります。


まとめ

以上が、メロディの基礎構造の説明でした。
メロディを構成する要素は多岐に渡り、様々な考え方が存在しますが、今回は一般的なものを紹介しました。これらの考え方を自分が好きな曲に落とし込んで分析してみると、なぜ自分のお気に入りのメロディが魅力的に聞こえるかの答えが明らかになるかもしれません。

Nami
Written by
Nami

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。

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