

ONLIVE Studio活用事例紹介〜シンガーソングライター・のこたしねん: 伊藤勇気 - Technology Tokyo
ONLIVE Studio での出会いから生まれた楽曲をご紹介!ロンドンで音楽活動をするシンガーソングライター・のこたしねん氏が、ONLIVE Studio を活用してエンジニアである 伊藤勇気 - Technology Tokyo 氏へレコーディングとミックスの依頼を発注。 今回は、伊藤氏の運営するライブハウス「Music Island O」でのレコーディングについて、お話をうかがいました。
ロンドン在住で大学に通いながら音楽活動をする、のこたしねんさん。
今回のプロジェクトでは ONLIVE Studio を介して、レコーディングとミックスを伊藤勇気 - Technology Tokyo さんに依頼しました。
のこたしねんさんの記事はこちらからご覧ください。
伊藤さんの運営するライブハウス「Music Island O」でのレコーディングについて、そして今回のプロジェクトについて、お話を聞きました。
今回の楽曲制作について
-今回依頼を受けることになった経緯を教えてください。
最初、ご本人がイギリスから日本に一時帰国するタイミングで、自分の曲を人様に聞かせられるように仕上げたいというオーダーが入りました。
僕は今プロデューサーとして ONLIVE Studio に登録させてもらっているので、これは一緒に曲を作るということなのかなと思っていろいろ聞いているうちに、レコーディングがしたいということがわかって。
レコーディングのやり方や段取り、かかる時間やお金について一通り提示させてもらって、その結果、2日間かけてレコーディングをするという話に落ち着きました。
-今回初めてのご依頼だったと思いますが、受けてみようと思ったのはどういった理由ですか?
ONLIVE Studio では、サービスの料金を自分で自由に設定できますよね。なので普段自分が他で受けている仕事とあまり差がなく受けられると思ったので、ご依頼を受けました。
-最初のこたしねんさんから音源をもらった時には、どのように感じましたか?
一番最初のメッセージで、こんな音楽をやっていますということで5曲ぐらい送ってきてくださったので聞いてみたら「おや、なんかクオリティ高いぞ」と。
でも歌詞は若い女性の可愛らしい内容だったので、若い方なのかなとは思って。
最初は情報がなかったので、レコーディングをよく知ってる人に初心者のような扱いをするのも失礼だし、まずはどういうところのポジションの人なのかなというのを、事前に文面で想像を膨らませながら話を聞かせてもらいました。

感情の流れを大事にするレコーディング
-どんな仕上げにしようというイメージは、事前に伊藤さんの中でありましたか?
それはいつもあまり持たないようにしています。
現場で当日お会いした時に実はこういうことがやりたかったとか、何か希望が出てくることもあるので。
ひとまずアコースティックギターで歌を歌うというところまで決まってたので、帰国したらまずやっておいてほしいこととして「日本に置いていたギターのメンテナンスはできる範囲でやっておいてください」ということはお伝えしました。
-全部で2日作業日があって今日1日目が終了した時点ですが、どうでしたか?
実際お会いして話を聞いていたら、ゆくゆくはドラムなどの他の楽器も入れたいと言っていたので、クリックを聴きながら録ることにしました。そうすると後からオーバーダビングで他の楽器も入れられますよね。
のちのち発展させられる録り方をしていきました。
のこたしねんさんはレコーディングされたことないって伺ってたんですけど、録音時は的確な動きをされていたので、かなり効率的に進みました。
今日目指していたところまでは、ひとまず行けたんじゃないかなと思います。
-私もレコーディングを少し見学させてもらいましたが、ご本人はすごく落ち着いていらっしゃいました。
そうですね。 たぶんいつもより頑張ろうと思ってやってくださっていたと思うんですけど、レコーディングはやっぱり、ありのままの自分で臨めた方がいいと思うんです。
だからうちみたいな開放的なライブハウスの環境でやっていただけると、リラックスしていい音が録れるのかなと僕個人は思っています。
-初めての方は特に、リラックスできる環境が大事ですよね。
なるべく普段通りにできることを目指せると一番いいですよね。
エンジニアは専門性が高い仕事なので、技術的なことに集中しすぎるとアーティストを緊張させてしまうこともあると思っています。なのでレコーディングのときの空気作りにも気をつけていますね。
-作る側が緊張してるとそれも伝わってしまうことはありますよね。
そうですよね。
今日録っていて印象的だったことがあって、最初、彼女のギターから緊張感が伝わってきました。
それで「まずは練習のつもりで、曲の導入部の静かな雰囲気をそのまま続けるような感じでやってみましょう」と伝えたら、その後はギターだけでなく歌も良くなり、歌詞もしっかり出てくるようになって、情景が目に浮かぶようになってきた瞬間がありました。
そういう感情の流れを僕は大事にしたいですね。
-そういったディレクションも大事ですよね。
エンジニアって確実に録音することも大事だけど、そこから先、その人のポテンシャルを引き出すことも仕事のうちだと思っています。

アーティストのニーズに応えていきたい
-サービスを使ってみた感想を教えてください。
感想とは違うかもしれないけど、こういう仕事がもっと増えるといいなと純粋に思いました。
今回のプロジェクトのようなお仕事もそうですし、レコーディングのやり方が分からない、録る場所に困ってる、こんな風に録りたい、というアーティストの要望に答えていきたいです。
普通のレコーディングスタジオの料金設定とは違い、うちはライブハウスとしての下地があって、普段からスタジオがあるようなものなので。
平日の日中や土日の空き日程など、ライブハウスとしての営業時間外を利用してのレコーディングであれば、アーティストと僕ら双方にとってお得になる価格設定になっていると思います。
そういった料金の部分は個人的にもこだわっていて、あまりミュージシャンがお金を気にしないで使えるといいなと思っています。
それでも数万円はかかってくるのでそれなりの覚悟は必要かもしれないですけど、その形で毎月使ってくれる方々も出てきてるので、これは続けていきたいですね。

-録る場所や録る機材に困ってる人は多いと思うんですよね。相談する人がいない方も多いと思います。だから伊藤さんのようなプロにヒアリングしてもらって、何ができるかを一緒に考えてもらえるといいですよね。
そうですね。
苦労してセルフでレコーディングを頑張るのか、高いけどプロフェッショナルスタジオにお願いをするのか。多くの場合その二択ぐらいしかない印象があって、その間のニーズに答えたいと思っています。
ONLIVE Studio の中にはもちろん一流の方もたくさんいらっしゃいますけど、僕が提案したいのは、もう少しカジュアルなやり方ですね。
-他のプロの方も、それぞれの条件でやられていますよね。
経歴がすごい人でも、タイミングさえ合えば少ない予算でもやりますよ、みたいな方もいらっしゃると思うんです。
だからサービスに期待することっていう意味では、依頼者の方とプロフェッショナルの皆さんがマッチングするポイントって、単純に料金とか実績とか以外にも色々あるんじゃないかと。
そういうマッチングの可能性があるという意味で、このサービスは未来がある気がしています。

-音楽制作っていろんな形がありますしね。
音楽制作をしたい方の中でもいろんな方がいますよね。
DAW で打ち込みで作りたいのか、自分で録音もしたいのか。
最終的にストリーミング配信で出すのか、それとも CM やテレビで使われるのか、アウトプットの形でも制作過程が全然変わりますよね。
自分が個人的に聞きたいだけだったら、既存の形式に囚われないアウトプットでもいいはずですし。
そこがヒアリングできる環境があるというのが、ONLIVE Studio のいいところだと思います。
いろんなニーズといろんな供給のバランスを一番広い幅で取れるサービスになると、より良いですよね。
音楽制作は肩肘張らなくていい
-最後に、音楽制作の楽しさはどんなところですか?
音楽制作ってそんなに肩肘張らなくていいものだと思ってて、スマホのボイスレコーダーでちょっとずつ録りためておくというのも立派な制作作業だと思うんですよ。
僕も日々やっています。それをやっておくと、いざという時の助けになるんです。実際そのボイスメモから CM の音楽とか作ることが多くて。
制作環境を持たなくても本当は音楽制作はできるので、自分流の制作の仕方を、自分の手持ちのアイテムで試してみるというのは、今すぐ始められることですよね。
僕がこういうレコーディングエンジニアの仕事を始めたきっかけは、ドラムを自分で録ってみたいと思ったことでした。
メジャーレーベルでバンドのドラマーとして活動していた頃、ビクターのスタジオで専任のエンジニアさんについていただいてレコーディングしていたんですが、ミックスの時に自分の音がどんどん変化していく過程で、何が起きてるのか分からなかったんですよね。
その当時の自分の知識と耳で、例えば"自分のドラムのスネアの音を上げてください"とか、そんなこと言っていいのかな?と思ったことがあったんですよ。
知識がないというのは、もしかしたら自分にとってもったいないことなのかもしれないと思うようになって。それで、自分でレコーディングの技術を勉強し始めたんです。
ちょっと話が大きくなっちゃったけど、音楽制作始めたての方は、日々の音楽に対する"なんで?"とか"どうして?"という疑問をきっかけに自分で答えを探っていくと、後々の自分の音楽制作に活きてくると思います。
-理想の音を追求して、問題を解決していくことも音楽の楽しさですよね。
問題を解決するためには、自分の思考をちょっと変えるというのも大事です。
ラジオの周波数を選ぶような感じで、違うチャンネルを選ぶと違う答えが見えてくることもあります。
大事なのは「こだわらない」じゃなくて「オープンな気持ちでやること」なんだと思います。
いろんな人に意見を聞いて、いろんなものを取り込んでいって、オープンにいろんなものを吸収してみてほしいです。

まとめ
運営するライブハウス「Musid Island O」にて、のこたしねんさんの初めてのレコーディングをサポートした、伊藤勇気さんにお話を伺いました。
のびのびと音楽制作に臨める環境が整えられており、ご本人の明るいお人柄も相まって、初心者から経験者まで、あらゆる人が利用しやすい空間であると感じました。
レコーディングに挑戦してみたい方は、ぜひ ONLIVE Studio で伊藤さんに依頼してみてください!
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