歌ってみたボーカルレコーディングで実践したい!ボーカルトラックの作成 TIPS

この記事では、初心者の方でも実践できる様々なボーカルの録り方テクニックをご紹介します。 声に厚みを出す方法や、効率良く録音するTIPS など...こちらの記事を参考にして、作品作りに活かしましょう!

Nami
2024-12-186min read

スムーズな録音方法

一曲を通して歌うのも大切ですが、一定の間隔に区切って録音する方法もあります。
これらの方法は、プロのレコーディングでも取り入れられている方法です。場合に応じてこの録音方法も取り入れるとよいでしょう。

セクションごとに分けて録音

セクションごとに分けて録るという方法です。
例えば、A メロ、B メロ、サビでそれぞれ繰り返しテイクを録る、といった具合です。

このようにセクションごとに分けて録音することで、その箇所に集中して取り組めるので、歌の精度を高めることが期待できるでしょう。

他にも、息継ぎが間に合わなそうなところや噛んでしまいそうなところ、ギリギリ出るか出ないかのハイトーンなど、歌う曲や自分の状況と合わせて区切ってもよいでしょう。

パンチイン

パンチインとは、特定の箇所のみ録音をし直し、テイクを差し替えるという方法です。

一箇所だけ歌詞を間違えてしまったり、歌い方が気に入らない...というときに有効です。
まずは録り直したいフレーズのみを録音し、録音し終わった後に編集で前後のオーディオ素材とつなぎ合わせます。

また、DAW によってはスムーズにパンチインができる機能もあります。

パンチインイメージ

メイン Vo 以外の録音をしてみよう

リリースされた楽曲をよく聞いてみると、実は主旋律以外にもボーカルが入っていることがあります。
そのようなトラックを重ねることで、音像や音の厚みが増し、プロクオリティに近いサウンド感を実現することができます。

ダブル・トラッキング

ダブル・トラックキングとは、同じフレーズを2回以上演奏して録音し、トラックを重ねることです。

なぜわざわざ同じフレーズを重ねるの?と疑問に思うかもしれませんが、ユニゾンを思い浮かべると、イメージしやすいかもしれません。

音は同じフレーズを歌っても、全く同じに歌うことはできません。
そのため、テイクによって音程の揺らぎ方や含む周波数が少しずつ違い、それらを重ねることによって音に立体感が生まれるのです。

反対に言えば、全く同じ波形を重ねてもこのような結果は得られず、単純に音量が上がるだけになります。

この手法は、1950年代に活躍しロックの礎を築いたことで知られる  Buddy Holly(バディ・ホリー)が考案したとされています。

以下は、ダブル・トラッキングを使っている曲の例です。

Taxman (2022 Mix)|The Beatles

Aメロ、サビ部分

Taylor Swift - Lover (Official Music Video)|Taylor Swift

サビ部分

ハモリ

ハモリは、主旋律のメロディーに対して、ハーモニーになるように歌うことです。

特によくあるハモリは3度や5度で歌うことです。

3度は上でハモる場合は「上ハモ」、下でハモる場合は「下ハモ」と呼びます。
例えば、主旋律が「ド」の場合、上ハモは「ミ」になり、下ハモは「ラ」となります。

音程が迷子になりにくいよう、ハモリ用のガイドボーカルを作っておくのがおすすめです。

Mrs. GREEN APPLE「ライラック」Official Music Video|Mrs. GREEN APPLE

サビ部分

オクターブユニゾン

ユニゾンとは、同じ旋律をオクターブで歌うことです。

ハモリはイメージしやすいと思いますが、上下のオクターブをユニゾンで入れるだけでも、リッチな印象になります。

風神 / Vaundy (TBS系金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』主題歌) / Vaundy:MUSIC VIDEO|Vaundy

サビ部分

レイヤー

ここまでご紹介した、ダブルトラッキングやハモリ、オクターブユニゾンを普通の声で歌うのが定番ですが、作品によってあえて息多めのウィスパーボイスで歌ったり、声色を変えて歌うことで、印象が変わります。

作品に合わせて試しに録音してみるのも良いでしょう。

Ariana Grande - we can't be friends (wait for your love) (official music video)|Ariana Grande

サビ部分

以下の動画では、アーティストでありながらプロデューサーとしても活躍するCharie puth(チャーリー・プース)がボーカルトラッキングを作成する様子を見ることができます。

オクターブの同じ音程でも声色を時には喉を下げてうたったり、鼻にかけたり、ウィスパーボイスにしたりなど変化させて歌ったりしています。参考にしてみてください。

How Charlie Puth Makes His Vocals SPOTIFY READY|Studio

番外編:プラグインを活用してみよう

最近では様々なプラグインが出ており、今回ご紹介した効果を再現できるものもあります。

たとえば、ダブラーと呼ばれるエフェクトは、ダブルトラッキングの効果を再現したものです。有名なプラグインだと Sound Toys の Microshift などがあります。

また、Celemony Melodyne や Waves Harmony などのプラグインを使用すれば、1本の歌声からハモリトラックも生成することが可能です。

メインボーカルしかレコーディングできなかった場合は、このようなものを利用してもよいでしょう。

このような工程は「ボーカルミックス」とも考えることができます。

ミックスとは、レコーディンングで素材を録った後に、それらを綺麗に処理したり、バランスを整えたり、時には面白いエフェクトをつけたりする工程のことです。

ボーカルミックスの工程を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。

ボーカルミックス処理は何をする?〜品質の高いオーディオを作るために | ONLIVE Studio blog
楽曲の楽しみ方は人それぞれ。なかでも、ボーカルの声に重きを置いて聴いている方も多いのではないでしょうか。そのため、ボーカルのオーディオ処理は重要です。しかし「何に気をつけて、何を施せばいいか分からない!」という方も多いはず。この記事では、ボーカルのオーディオ処理について詳しく解説いたします

まとめ

以上、今回は歌ってみたで実践できる、ボーカルレコーディングの録り方についてご紹介しました。

日頃の練習はもちろん大切ですが、その上でレコーディングの録り方を工夫したり、新たなトラックを追加することで、あなたの作品のクオリティはさらに良くなるでしょう。
是非今回ご紹介した内容を、あなたのレコーディングに取り入れてみてください。

また、必要に応じてプロに依頼をすることも、クオリティを上げるための選択肢です。
例えば、ONLIVE Studio では、様々なシンガーが登録されており、ご自身に合ったシンガーに依頼することができます。

メインボーカル以外のトラックをご自身の声で作成しても良いですが、別の人の声を取り入れてみるとまた違った雰囲気を取り入れることもできます。

音楽のプロに楽曲制作を依頼できる | ONLIVE Studio
ONLIVE Studio は、音楽のプロフェッショナルと、依頼者がマッチングできるサービスです。ONLIVE Studio には、プロデューサー、ミックスエンジニア、スタジオミュージシャンをはじめとした、業界の第一線で活躍している様々な音楽のプロフェッショナルが登録されています。依頼者は自分に合ったプロフェッショナルを検索し、ONLIVE Studio 上で依頼をすることが可能です。

他にも、レコーディングスタジオも登録されているので、レコーディングをプロに依頼することで、プロの現場ではどのようにレコーディングを進めているのかを知れるだけでなく、歌に集中して取り組めることもメリットです。

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また、番外編でご紹介したような内容を行うには、DTM やプラグインの知識が必要になります。これを機会に勉強してみるのも良いと思いますが、他の人に依頼したい場合は歌ってみた専門のミックス師であったり、エンジニアに依頼して作成してもらうことも可能です。

こちらも合わせてご活用ください。

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Nami
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Nami

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。

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