音程(インターバル)とは?〜音楽理論初心者はここから!コード理論に必須の基礎知識

「音楽理論をきちんと理解していきたい」「まず何からはじめれば良いの?」という方へ。 まずはこの記事からご覧ください。 音程は、音楽理論の基礎であり、特にコード理論を知っていく上で必須の内容になります。 この記事では、音程(インターバル)についてやさしく解説。 音程の仕組みをしっかり理解することで、その後の音楽理論への理解もスムーズになりますよ!

Nami
2025-06-275min read

音程(インターバル)とは

音程とは、音と音との距離のことです。英語で interval(インターバル)とも呼び、和訳すると「間隔」という意味になります。

イメージとしては、距離をイメージすると良いでしょう。

地点A を基準とした場合、地点A から地点B までの距離、地点A から地点C までの音の長さ...音程もこのようなイメージと同じです。

つまり、音程は音が2つ以上存在しないと測れないものです。

音程は面白いことに、2つの音の距離が変わるだけで、音の響きが変わります。

例えば、ドとミはどことなく安心する印象です。一方でドとファ#では、どこか不安になる印象です。

音程は「和声的音程」と「旋律的音程」の2種類があります。和声的音程とは、2つの音を同時に鳴らした時の音程です。一方、旋律的音程とは、2つの音を個別に連続で鳴らした時の音程となります。

音程とピッチの違い

音程を正しく理解するために、まず押さえておきたいのが「ピッチ」との違いです。

ピッチとは、単体の音の「高さ」そのものを表す言葉です。たとえば、楽器のチューニングでよく使われる「ラ」の音は、一般的には440Hz(ヘルツ)という数値に設定されています。

この「Hz(ヘルツ)」という単位は、1秒間に空気が何回振動しているかを示していて、振動数が多いほど高い音、少ないほど低い音になります。つまり、ピッチは一つの音だけで決まる絶対的な高さなのです。

一方で、音程は、二つの音の「距離」を表します。これは相対的な関係であり、どちらかの音を基準にして、もう一方の音がどれくらい離れているかを測っています。

音程の単位

音程を表す単位は、「度(degree)」で表します。

次章で数え方を詳しく解説していきます。

音程の種類を全てご紹介!

この章では、音程の種類を詳しくご紹介します。

ピアノの鍵盤を眺めてみると、音は12種類しかありません。そのため音程も12種類となります。

それぞれの音程の響きを聴いて、違いを感じましょう。

※()は英語名の略称

完全1度(Perfect Unison)

半音:0個分

英語略称:P1

短2度(Minor Second)

半音:1個分

英語略称:m2

長2度(Major Second)

半音:2個分

英語略称:M2

短3度 (Minor Third)

半音:3個分

英語略称:m3

長3度(Major Third)

半音:4個分

英語略称:M3

完全4度(Perfect Fourth)

半音:5個分

英語略称:P4

増4度 / 減5度(Augmented Fourth / Diminished Fifth)

半音:6個分

英語略称:A4/d5

完全5度(Perfect Fifth)

半音:7個分

英語略称:P5

短6度(Minor Sixth)

半音:8個分

英語略称:m6

長6度(Major Sixth)

半音:9個分

英語略称:M6

短7度(Minor Seventh)

半音:10個分

英語略称:m7

長7度(Major Seventh)

半音:11個分

英語略称:M7

完全8度(Perfect Octave)

半音:12個分

英語略称:M8

音程の頭につく、「完全」、「短」、「長」、「増」「減」...って何?

これまで音程の説明を見ると、完全○度、短○度、長○度など、様々な名前があります。

これらの違いは、音程の特性によるもので、英語で「Quality(質)」といいます。

それぞれ聴覚特性が異なります。

ちなみに完全「1」度などの数字の部分は、クオンティティといいます。

完全

完全音程は、1、4、5、8度があります。

短、長

短長の音程は2、3、6、7度があります。

増、減

増減の音程は、増4度、減5度があります。

音程が分からない方へ

「音程が分からない」「メロディーが取れない」とお悩みの方もいると思います。

ただ、それは、音と音の距離感がまだ感覚として身についていないだけなのです。

それぞれの音程の響きを少しずつ覚えていくことで、自然と音程が取れるようになってきます。

例えば「ド → ミ」のように、「ドレミファソラシド」の音階を使って、実際に声に出して歌ってみるのは効果的です。

また、有名な曲の出だしを分析して、それを音程の目印にするのもおすすめです。

たとえば、童謡「きらきら星」の出だしは「ドドソソ」。音程で言うと「完全一度 → 完全五度」となります。

このように、他の曲でも同じような音の間隔(=音程)を見つけて繰り返し歌うことで、音程感覚は徐々に身についていくでしょう。

番外編:単音程と複音程

今回は、12個の音程についてご紹介しましたが、実は12個以上離れた音程を表す言葉もあります。

単音程

単音程とは、完全1度から完全8度までの音程のことです。

複音程

複音程は、完全8度を超えた音程のことです。

複音程では1オクターブ上離れた完全1度から完全8度までの音程に置き換えて考えることができます。

例えば、12度は1オクターブ上と完全に4度離れた距離となります。


まとめ

以上、今回は音程(インターバル)についてご紹介しました。

音程をしっかり理解することは、コードやスケールなど、より複雑な音楽理論の習得にも大きく役立ちます。ぜひ、実際の音を聴きながら、音程感覚を養っていきましょう!

Nami
Written by
Nami

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。

More from ONLIVE Studio blog

Register Now

ONLIVE Studioに
登録してみませんか?

プレリリース期間中に、プロフェッショナルに登録してくださるアーティストを積極的に募集しています。

ちょっとでも面白そう!と思った方は、ぜひ登録してみてくださいね!

ONLIVE Studio →