音楽配信サービスで曲を配信するには?
曲を配信する際に、ディストリビューションサービスを利用する必要がある場合と、自分で配信が可能な場合の2パターンあります。
パターン1:ディストリビューションサービスを利用する
個人が音楽配信をしたいと考えた際に、ディストリビューションサービスという、いわゆる代行サービスを通さなければならないことが多いです。例えば、Apple Music、Spotify、Amazon Music などの主要配信サービスのほとんどは、そのような代行サービスを利用して登録する必要があります。
このようなディストリビューションサービスを通すメリットとして、曲のアップロード、メタデータの管理、など、配信に関連する様々な作業を代行してくれます。
利用するディストリビューションサービスによって、利益分配や、コスト、その他メリット、デメリットが異なるので、どのサービスを利用するかを比較検討してみるのが良いでしょう。
パターン2:自分で配信
多くの配信サービスは前述した通りディストリビューションサービスを通す必要がありますが、一方で自分で配信を行える配信サービスもあります。
SoundCloud、YouTube MUSIC などはディストリビューションサービスを通さなくても自分で配信が可能です。
また、弊社が運営している『 SOUND ONLIVE 』も自分で配信可能な音楽配信サービスです。ぜひご活用ください。
主な配信先
配信サービスは国内外問わず、多くあります。以下は主な配信先です。
ディストリビューションサービスを利用する場合、サービスによって配信先に対応してない場合があるため、登録をする前に自分が配信したい配信先に対応しているかを確認しておきましょう。
- Apple Music
- Amazon Music
- Audiomack
- AWA
- Deezer
- dヒッツ powered by レコチョク
- dミュージック powered by レコチョク
- iTunes
- Joox
- Kuack Media Group
- LINE MUSIC
- Music Store powered by レコチョク
- music.jp
- NetEase
- Pandora
- Pretzel
- Prime Music
- Qobuz
- Rakuten Music
- Spotify
- Tencent Music Entertainment
- TIDAL
- Tik Tok
- TOWER RECORDS MUSIC powered by レコチョク
- Triller
- Yandex Music
- YouTube
- YouTube Music
- ひかりTVミュージック
- レコチョク
etc...
ディストリビューター比較ポイントは?
1. 配信手数料
ディストリビューションサービスを利用する際、コストがかかることがほとんどです。(一部制約下のもとコストがかからないものもあります。)
料金相場は無料〜約15000円/年程度。
料金の幅があるのは、料金形態が利用するサービスによって異なるためです。
主な料金形態は以下のようなものがあります。
- サブスクリプション
その名の通り、サブスク型。期間は年間、月額、1年以上など様々。また、単位はアルバム、シングル、アーティストなど様々です。
- 作品ごと買い切り
作品ごとに料金を買い切りで支払うシステムです。
- 無料(収益を分配)
配信手数料は無料の代わりに、楽曲の収益を分配するというシステムです。
2.配信後の収益還元率
音楽配信をして得られた収益がどれほどアーティストに還元されるかは、利用するサービスによって異なります。
前項でもお伝えしたとおり、配信手数料が無料のところはこの収益の還元率が低めに設定されています。
一方、配信手数料が買い切りやサブスク型のサービスでも、この還元率は100%とは限りませんので、確認しましょう。
3. ISRC コード発行してくれるか
ISRC コードとは、音楽録音を識別するために使われる国際的なコードです。音楽配信サービスでの楽曲検索や楽曲の著作権管理など様々な用途で使用されます。
このコードがあることによって自分の音楽が市場で適切に管理され、ユーザーにも見つけてもらいやすくなります。
4.その他サービスごとの特徴
利用するディストリビューションサービスによってそれぞれ特徴が異なります。
以下は主要なディストリビューションサービスの特徴です。
TuneCore Japan:
- 国内最大規模
- プレイリストやピックアップ機能などといった Submit 機能があるため、リスナーに聞いてもらえる可能性がある
- 収益100%還元
CD Baby:
- 音楽配信の他にも CD やレコードなどの製造・販売も可能
- iTunes 最速2~3時間
- 日本語対応ページも作成中
DistroKid:
- 年間料金を支払うことで、無制限の楽曲配信が可能。(通常はシングルやアルバムごとで料金が発生することが多い)
- コラボレーターへのスプリット入金も可能
- 英語のみの対応
Amuse:
- Free プランでは配信手数料無料且つ収益還元率100%
- シンプルなインターフェースでiPhoneからもアップロード可能。
- 前払いで収益を受け取ることもできる
BIG UP!
- エイベックス株式会社が運営しているサービス
- アーティストページが作成可能
- その他オーディション、企業からのオファーシステムが導入されているなどエイベックスならではのサービスもある
TOWER CLOUD
- タワーレコードが提供する音楽ディストリビューションサービス
- タワーレコードのバイヤーのお目にかかれば、CDが店頭に並ぶチャンスも
- 不定期でライブイベントも企画される
その他にも以下のようなサービスなど、たくさんあります。
- LANDER
- Frekul
- Ditto Music
- MONSTER.FM
- narasu
- SPINNUP
- ROUTER.FM
- FAN'S MUSIC
- FRIENDSHIP.
- early Reflection
- Caroline
- SOUNDALLY
自分の曲を配信するために必要なもの
配信するにあたって必要なものは利用するディストリビュートサービスによって異なりますが、一般的には以下のようなものが必要になります。
- 音源データ
- アーティスト名・曲名・アルバム名
- ジャケット写真
- 歌詞
- 著作権情報
配信における制作面での注意点
音楽配信をするためには、当然ですが曲が必要となりますよね。
配信先で適切な音量、また想定したクオリティで再生されるためには「 LUFS 」に気をつけなければなりません。
LUFS とは、人間の聴覚特性を加味して音の大きさを表したものです。
基本的には配信サービスごとに「 LUFS 」値が定められており、この基準値を超えると「ノーマライズ」といって、勝手に音が小さくされてしまいます。これはリスナーが配信サービスで音楽を聴いている際に、曲によって音量のばらつきがあると音楽を楽しむのに弊害が生じるからです。
とはいっても、反対に音量が小さすぎる場合、他の楽曲と比べて音量が小さく再生されてしまうため、せっかく良い曲に仕上げても、その良さが伝わりづらくなってしまいます。
※LUFS に関する詳しいトピックスはこちらをご覧ください。
また、この工程はマスタリングで行われることが一般的で、外注することも可能です。
まとめ
以上、今回は音楽配信サービスで自分の曲を配信するための解説をしました。
音楽配信は、一見難しそうに見えますが、簡単にできます。
配信へのハードルが下がり、あなたの音楽活動の幅が広がるサポートができれば幸いです。
東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。