ミックスエンジニアになるには?

音楽制作における重要な役割の一つを果たすミックスエンジニア。 今回は、ミックスエンジニアになるために必要な知識や、アクションをご紹介いたします。

Nami
2023-06-024min read

ミックスエンジニアとは?

ミックスエンジニアは、音楽のプロセスにおけるミックスの工程を担当するエンジニアです。レコーディングされたトラックや音源をヒアリングした依頼内容に沿って編集・調整し、音楽作品として仕上げます。

ミックスエンジニアが行う具体的な調整は、各トラックの音量バランス、ステレオイメージ、周波数帯域の調整、音楽的な要素を強調するために EQ やコンプレッサー、リバーブなどのエフェクトを使った音の調整などです。ミックスを行うことにより、リスナーにとって聞きやすく完成度の高い音楽作品に仕上げることができます。
ミックスについての詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。

音楽制作のミックスとは?作業内容や考え方を解説 | ONLIVE Studio
ミックスは、音楽制作における重要な工程の一つです。普段私たちが聞いている音楽は、全てミキシングされたものになります。今回はミックスとはどのようなものか、ミックスを行うことでどのような効果があるのかをご紹介致します。

ミックスエンジニアになるために必要な知識やスキル

音楽制作の知識

ミックスは音楽制作の工程の一部です。そのため、音楽理論、楽器の奏法、アレンジ、楽曲構成、トラック編集、レコーディングなど、音楽制作の幅広い分野に精通していることで、楽曲の良さを引き出す手助けになります。

音響学の基礎

音響学は、音を研究する学問分野です。ミックス処理をするにあたって、音の周波数、波長、位相、振幅などといった、基本的な音響学を理解している必要があります。

また、音響心理学について知っておくこともミックスする上で有効です。
例えば、同じ音量でも周波数によって、音の大きさが異なるように感じるといったラウドネス、周波数帯域が近い音同士では、大きい音が他の小さい音を打ち消してしまうマスキング効果など。様々な音の効果や特徴を理解し、それらを活用してミックスすることで、よりクオリティの高い作品を仕上げることができます。

プラグインや機材の使い方

ミックス処理ではリバーブやディレイ、ディエッサー、コンプレッサーなど、様々なエフェクトを使用します。
それぞれデジタル、アナログ機器があり、効果によって使い分けたりするため、必要に応じて対応できるよう使い方をマスターする必要があります。

デジタルオーディオの知識

ミックスでは、アナログからデジタルデータに変換された音源を編集するため、デジタルオーディオの知識が必須です。
サンプルレートやビットレートなどといった PCM データの扱い方など、多岐にわたるデジタルオーディオの知識が必要です。
これらの知識がないと、録音や編集の際に不適切な設定をしてしまい、音質や品質に問題が生じる可能性があります。

録音技術の基礎

ミックスは、レコーディングされた素材の調整を行います。そのため、音源の録音方法やマイクの特性などを理解することは必要です。

レコーディングとミックスのプロセスは連続しているため、多くのミックスエンジニアは、レコーディングもこなすことができ、レコーディングからミックスまで一貫して行う場合もあります。

コミュニケーション能力

依頼主であるプロデューサーや、アーティストの意図や要望をミックスに反映するために、コミュニケーション能力もミックスエンジニアにとって必要な能力です。

アーティストやプロデューサーはミックスにおける用語など、専門的なことが分からない場合もあるので、専門的な内容もわかりやすく伝えるなどの配慮も大切です。

ミックスエンジニアになるためのアクション

In a music studio
Photo by Maksym Kaharlytskyi / Unsplash

実務的な経験を積む

豊富な経験があると、ミックスエンジニアとしての依頼が来やすくなります。
実際の依頼を通しての経験でしか得られない学びもあり、実践的な経験は自分の成長にも繋がります。そのため、案件獲得は積極的に行い、たくさん経験をしていくと良いです。

まだ案件がもらえていない場合は、自分の曲をミックスしたり、知り合いのアーティストやミュージシャンにお願いしてミックス工程を任せてもらうなど、できることから実践してみましょう。

自分を知ってもらう

仕事を依頼してもらえるチャンスを増やせるよう、自分のことをアピールすることも大切です。
これまでの実績や手がけた作品をまとめたポートフォリオを作ることも良いです。

他にも自分を知ってもらう方法として、 SNS での発信や音楽配信サービスへの投稿などがあります。自分の音楽性や技術を認知してもらうことで、興味をもってもらえる可能性があります。

人脈を増やす

音楽の仕事は人からの紹介やツテで舞い込んでくることも多いです。普段の音楽活動を通して知り合う人と積極的にコミュニケーションを取ったり、イベントやセミナー、SNS などで知り合う業界の仲間との人脈を大切にしましょう。

経験豊富なエンジニアから学ぶ

経験豊富なエンジニアとの接触があれば、師事することが可能かどうかを尋ねてみることも良いでしょう。

自分が尊敬するエンジニアから直接学ぶことで、気になっていた技術から、エンジニアの哲学などの考え方も知れるため、成長のきっかけになります。

まとめ

今回は、ミックスエンジニアになるには?といった内容をご紹介しました。
一般的には、ミックスエンジニアのみで活動している場合は少なく、レコーディングエンジニアと兼業していたり、アーティストやプロデューサーが曲作りからミックスまで行なっている場合もあります。

ミックスエンジニアとして経験を積みたいという方は、スキルシェアサービスを利用するもの良いでしょう。
ONLIVE Studio は、音楽制作のプロフェッショナルと、依頼者を繋げるプラットフォームです。ミックスを依頼したいと考える依頼者からの案件を受け取ることができます。

ぜひプロフェッショナルとしてご登録ください。

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Written by
Nami

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。

監修

Masato Tashiro

プロフェッショナルとして音楽業界に20年のキャリアを持ち、ライブハウスの店長経験を経て、 2004年にavexに転職。以降、マネージャーとして、アーティストに関わる様々なプロフェッショナルとの業務をこなし、 音楽/映像/ライブ/イベントなどの企画制作、マーケティング戦略など、 音楽業界における様々な制作プロセスに精通している。 現在はコンサルタントとして様々なプロジェクトのサポートを行っている。

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