Serum2 とは
Serum は、Xfer Records社が開発するウェーブテーブル・シンセサイザー音源です。
EDM の黄金期真っ只中ともいえる2014年に発売されて以降、電子音楽シーンを代表する定番シンセ音源として、Skrillex や Martin Garrix をはじめとした数多くのクリエイターに愛用されてきました。
開発者には 自身もアメリカで活躍する DJ・プロデューサーの Steve Duda や、2000年代の EDMシーンを牽引した deadmau5 も Serum の共同開発に携わっています。
Serum の大幅アップデート版として、2025年に Serum2 が登場しました。
従来の高音質なサウンドや使いやすさを引き継ぎつつ、より幅広いサウンドメイクが可能になり、その魅力がさらにパワーアップしています。
Serum2 の魅力
Serum2 は、パンチのあるベースや存在感のあるリードなど、現代的な電子音楽サウンドを得意としており、EDM やポップスをはじめとする幅広いジャンルの楽曲制作で活躍してくれます。
豊富なプリセットが標準搭載されているため、シンセサイザーに慣れていない方でも、すぐに高品質なサウンドを取り入れやすいです。
また、音作りの自由度も非常に高く、細かなパラメーターを調整しながら、自分だけのサウンドを作り込むことも可能です。そのため、初心者から上級者まで幅広いユーザーに支持されています。
プラグインによっては大型アップデート時に追加料金が必要になることもありますが、Serum2 は無料アップデートを宣言しています。こうした姿勢も、Serumシリーズが長年支持され続けている理由の一つと言えるでしょう。
プリセットを使ってみよう
▶︎標準プリセット
以下の赤で囲ってあるボタンを選択すると、プリセットブラウザを開くことが可能です。

このプリセットブラウザからは、カテゴリーやタグから音を絞り込んで探すことができます。

▶︎配布・販売されているプリセット
Serum2 は標準プリセットだけではなく、プリセットを追加してサウンドを増やしていくことも可能です。
プリセットには無料で配布されているものから有料で販売されているものまで、様々な種類があります。クリエイターの中には Serum2 のプリセットを公開している人もいるので、自分の制作したいジャンルやサウンドに合わせて追加してみるのもおすすめです。
▶︎Splice のプリセット
Splice を利用している場合は、Splice内にあるプリセットをダウンロードして Serum2 へ読み込んで活用できます。
プリセットを検索する方法は、以下の画像の通りです。
サンプルの種類を「Presets」で絞り込み、さらにプラグインを「Serum2」に指定します。

好みのサウンドが見つかったら、以下の手順で所定のフォルダを開き、ダウンロードした音源を Serum2 に追加しましょう。
プリセットの追加方法
①サンプルパックの場合
Menu>Import Preset Pack…

②個別のサンプルの場合
Menu>Open Serum 2 Preset Folder >Preset

①、②いずれの場合も所定の場所にプリセットを移したら「Rescan Folders on Disk」を押すと、プリセットを読み込んでくれます。
プリセットを自分好みの音に調整しよう
選んだプリセットから少し音を変更したい方は、まずは「ENV(エンベロープ)」と FX をいじってみると良いでしょう。
▶︎ENV(エンベロープ)
ENV では、時間軸で音の変化を加えることができます。
- ATK(Attack Time)・・・鍵盤を押してから、音量が最大に達するまでの時間
- HOLD(Hold Time)・・・アタック後、最大音量を維持する時間
- DEC(Decay Time)・・・最大音量からサステインレベルまで減衰する時間
- SUS(Sustain Level)・・・鍵盤を押し続けている間に維持される音量レベル
- REL(Release Time)・・・鍵盤を離してから音が消えるまでの時間
Serum2 の ENV は、音量やフィルターやピッチなど、さまざまなパラメータに割り当てて音の変化をコントロールできますが、まずは一番わかりやすい音量を調節すると良いです。
ENV1はデフォルトで音量にアサインされているエンベロープなので、まずはここのATK・DEC・SUS・REL といった各つまみを動かしてみましょう。
ATK や RELの値を変えるだけでも、音の立ち上がりや余韻が大きく変化することを体感できるはずです。

シンセサイザーの音作りは、シンセサイザーの基本的な構造を知ることで理解ができるでしょう。
以下の記事では今回紹介したエンベロープを含めた、シンセサイザーの音作りの基礎的な内容を解説しています。合わせてご覧ください。
アナログ・シンセサイザーの音作り ~Minimoogを題材に〜
▶︎FX
FXタブからは、13種類のエフェクトを追加することが可能です。
以下の図の「MAIN」を押すと、エフェクトの種類が選べます。
たとえば、リバーブ、コンプレッサー、ディストーションなどを追加することで、サウンドに変化を与えることができます。

まとめ
以上、今回は Serum2 について紹介しました。
豊富なプリセットを読み込むだけでも、プロクオリティの迫力あるサウンドを手軽に楽しめるシンセサイザーです。まずはプリセットを試してみるだけでも、そのサウンドの魅力を実感できるでしょう。
新しい機材やプラグインを導入することは、音楽制作のモチベーション向上にもつながります。ポップスや EDM をはじめ、楽曲にシンセサウンドを取り入れてみたい方にもおすすめのプラグインです。
ぜひ本記事を参考に、Serum2 でのサウンドメイクに挑戦してみてください。

東京出身の音楽クリエイター。 幼少期から音楽に触れ、高校時代ではボーカルを始める。その後弾き語りやバンドなど音楽活動を続けるうちに、自然の流れで楽曲制作をするように。 多様な音楽スタイルを聴くのが好きで、ジャンルレスな音楽感覚が強み。 現在は、ボーカル、DTM講師の傍ら音楽制作を行なっている。 今後、音楽制作やボーカルの依頼を増やし、さらに活動の幅を広げることを目指している。








