音楽業界地図〜仕事のいろいろをご紹介

音楽業界には、さまざまな職種の人達が働いています。表に出るアーティストやミュージシャンといった仕事もあれば、エンジニアやマネージャー、コンサートスタッフなどなど裏方で支える人もいて、本当に多種多様です。 音楽は私たちの生活を豊かにしてくれるもので、そんな音楽業界で働いてみたい憧れを持っている人もいるのではないでしょうか?実は、音楽の専門知識がなくても出来る職種もたくさんあります。この記事では、知られざる音楽業界を支えている人たちについてご紹介していきたいと思います。

Yoshihiko Kawai
2024-03-014min read

音楽業界の仕事は幅広い

Photo by Jonathan Velasquez / Unsplash

音楽業界の仕事と聞くと、まずは何が思い浮かびますか?
アーティストやミュージシャン、作曲家はもちろん、それらを支えるマネージャーやレコード会社のスタッフ、コンサート関連、メディア関連、音楽スタジオ、楽器業界、グッズ製作、音楽指導者などなど、考えてみると、こんなに多岐にわたることが分かります。

皆さんの身近にも、実は音楽業界に関わっているという人がいるのではないでしょうか?
かくいう私も"音楽業界で働きたい!"と言う思いのみで入り込んだ口ですので、当初は、ここまで幅広く仕事があるとは全然分かってはいませんでした。
実際に入ってみて、様々な人と出会い、仕事をしていく上で気がついていったことが多く、現時点でもまだまだ関わっていない職種の人もいると思います。

各プロフェッショナルたちが知恵を出し合い、目的達成のためにプロジェクトを進めていくのは、音楽業界に限った話しではありませんが、音楽が好きな人にとっては、そういった働きができるのは、とても魅力的に映るでしょう。
もちろん仕事ですので、簡単なことばかりではありませんが、まずはこの業界の仕事を知ってもらい、興味を持ってもらえたら幸いです。

音楽業界に入るきっかけは“思い”のみ!

Photo by Christian Spies / Unsplash

ここで、私の経歴も軽く振り返っておきましょう。

現在は Core Creative という音楽プロダクションを運営していますが、学生の頃はブームもあり、もれなくバンド活動をしておりデビューするんだ!などと息巻いておりました。

それも叶わず次は作曲家になるんだ!と、曲を作っては、作家事務所や音楽プロダクションへデモテープ(この頃は CD-R でした)を送る日々。
もちろんそんなに甘い世界ではなく、バイトをしながら日々悶々と過ごしていたのですが、当時のバイト先が音楽制作会社で、“着メロ”の制作がメインでした。

若い方?は、着メロの存在を知っている人も少ないかもしれませんが、いわゆるガラケー用の着信音を作る仕事があったのです。

楽曲を耳コピして MIDI データに起こし、それを各キャリアのフォーマットにコンバートして納品するという一連の作業。通信カラオケ用のデータ制作という仕事もありますが、そちらは完コピでデータを仕上げるので大変! 昨今の”歌ってみた”用のデータ制作と共通する部分がありますが、着メロはそれよりも簡易的?で、トラック数や秒数も短いので、バイトとしても手軽に関わることができました。

ともあれ、そんなバイトをしながら、プロの音楽家を目指してはいたのですが、当時の着メロ業界は大いに盛り上がっており仕事もたくさんあったので、現実的に収入のある着メロの制作会社に就職することになったのです。

ただし、バブルとは弾けるもの・・・。数年経つと仕事は激減してしまい、このままでは路頭に迷ってしまうと危惧した私は、新しい仕事を探し始めました。

着メロ制作は音楽業界の仕事と言えましたが、引き続き音楽業界の仕事に就きたい、という思いで、音楽業界向けの求人募集からチャレンジできそうな職種の面接を受けていました。

しかし当時の私は今ほど知識もスキルもなく、募集サイトに載っている職種名が具体的に何をするものなのか?あまり理解していなかったのも事実。目にしたことのある会社名や、知っているアーティスト名が載っていたら応募してみる、なんて安易なことをしていたものでした。
実際にこの業界に入ってみて、会社名もそうですし、どのようにアーティストと関わっているのか?など、本当に幅広い分野の会社が存在し、活躍する人たちがいるのだなと知ることになったのでした。

入ってみて分かる業界の仕事

Photo by Jonathan Velasquez / Unsplash

私がその就職活動を経て就いた仕事は、音楽出版社、リットーミュージックの雑誌編集職。
音楽好きでちょっと楽器演奏と作編曲の知識があるくらいの私は、この仕事についても“雑誌を作る職業”くらいの浅い知識で飛び込んだ世界だったので、当初はやることの幅広さと必要なスキルの多さにとても苦労したのを覚えています。

厳しくも優しい諸先輩方がしっかり指導してくれたおかげで、その先、約11年間編集職を続けられたのだと、今でも感謝の念に堪えません。雑誌編集職の内容については別の機会でお話するとして、その後、音楽制作の現場に携わりたいと思った私は、音楽プロダクションへ転職しました。

アーティストと作家のマネージャーから原盤制作ディレクター、プロモーション、ライブ制作関連まで、いわゆるアーティストが楽曲をリリースして活動していく過程の中での仕事を一通り経験したのち独立。現在の音楽プロダクション運営へと至ります。

これまで培ってきた経験や技術、人間関係などを頼りに、この音楽業界をどのようにわたり歩いていこうかと模索する毎日です。


まとめ

最初にお伝えしたように、音楽業界の仕事は本当に多岐にわたります。
昨今は SNS の発達もあり、様々な情報をキャッチできるようになりましたし、そのおかげで、業界の仕事もさらに細分化されたり、淘汰されたり、毎年アップデートされている気がします。

私がこれまで通ってきた道は音楽業界の中でも限定的ではありますが、音楽業界に興味を持っている皆さんの“地図”になればと思います。さまざまなお仕事を紹介していこうと思っていますので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

Yoshihiko Kawai
Written by
Yoshihiko Kawai

株式会社Core Creative代表。株式会社リットーミュージックで、キーボード・マガジン編集部、サウンド&レコーディング・マガジン編集部にて編集業務を歴任。2018年に音楽プロダクションへ転職。2021年、楽曲制作をメインに、多方面で業務を行う。2022年、事業拡大のため株式会社Core Creativeを設立。現在は東放学園音響専門学校の講師なども務め、さらなる事業拡大のため邁進中。

More from ONLIVE Studio blog

Register Now

ONLIVE Studioに
登録してみませんか?

プレリリース期間中に、プロフェッショナルに登録してくださるアーティストを積極的に募集しています。

ちょっとでも面白そう!と思った方は、ぜひ登録してみてくださいね!

ONLIVE Studio →